現在、世界中で多くの人がインターネットを利用し始めてから約4半世紀が過ぎようとしています。インターネットは、非常に便利なツールとして今では私達の生活に必要不可欠な存在であるといえます。しかし、インターネットの世界には多くの脅威があるのも事実で、サイバー犯罪者達は私達の個人情報などを常に狙っています。その中でもスパムメールは最も身近に遭遇する可能性のある脅威の一つで、しっかりと対策をしていないと痛い目に遭います。今回は、スパムメールの仕組みを紹介するとともに被害を未然に防ぐためのセキュリティ対策について詳しく解説します。
スパムメールとは?
仕事やプライベートなどでインターネットを利用している人の大半が使用しているのが、通称Eメールと呼ばれている電子メールです。現代社会においてEメールは個人や企業とやり取りする際に欠かせない方法として確立しています。元々、Eメールは1960年代に開発され、一般的に使用されるようになったのは2000年代に入ってからです。世界で最も利用されているGmailが登場したのも2004年です。
しかし、そんなEメールにサイバー犯罪者は罠を仕掛けたスパムメールを、不特定多数のメールアドレスに向けて送信してきます。スパムメールの歴史は古く、1978年に最初のスパムメールが送信され、その後2000年代に入ってEメールの需要とともに急激に増加しました。現在、スパムメールは主に迷惑メールという名前で知られており、各メールサービスは迷惑メールフォルダを設置するなど様々な対策を行なっていますが、次々と新たな種類のスパムメールが登場していることもあり、多くの人が頭を悩ませています。
受信したスパムメールを開いて添付ファイルを開いたり、URLをクリックしてしまうと、マルウェア感染をはじめ、企業の機密情報や個人情報の流出、オンライン詐欺、時にはパソコンなどのデバイス自体が乗っ取られてしまって使用不能に陥ったり、知らないうちに自分自身がサイバー犯罪の加害者側になっていることすらあります。果たして、私達はEメールを利用している限り、スパムメールから逃れられないのでしょうか。
スパムメールの危険性
スパムメールには様々な種類がありますが、その多くは社会的に知名度の高い大手企業などを装った偽のメールを無作為に大量送信する手口が最も多いです。日本の場合は、Amazonや楽天、イオン、クロネコヤマトなどの誰でも一度は利用したことあるような大手企業からのメールを装い、ユーザーに接触してきます。メールの内容としては、「お支払方法の承認が必要です」や「料金未納のため商品が出荷できません」、「あなたのアカウントが停止されました」などとし、ログイン情報やクレジットカード情報の入力をさせてそれらの情報を盗もうとしてます。
また、最近は、「本日中にご確認頂けない場合、法的な手続きをとることがあります」などといった半ば脅迫に近い内容を送ることによって受信者を精神的に追い込み、無理矢理入金や支払いに応じさせるというケースが多いです。その他にも東京電力や国税庁からの未払いの電気料金や税金の催促や災害の募金や給付金など、念を追うごとにその手口はより巧妙化しています。
そして、フィッシング詐欺の要素を含むスパムメールも多く、ついついタイトルに釣られてメールを開いてしまったり、本文内のURLをクリックしてしまうと偽のサイトへ誘導されたり、マルウェアに感染したりするなんてこともよくあります。マルウェアに感染してしまった場合、個人情報の漏洩など様々な被害が予想されます。最悪の場合は、スマホやパソコンデバイス自体がサイバー犯罪者に乗っ取られて機能不能に陥ったり、サイバー犯罪者に遠隔操作されてしまい、知らないうちに大量のスパムメールの発信元になってしまう危険があります。
スパムメールに引っかからないための対策
上記で述べたようにスパムメールには様々な種類があり、騙されないためには具体的にどのような対策が必要なのでしょうか。以下では、スパムメールに引っかからないために実行するべき対策をいくつか紹介します。
見覚えのない相手からのメールは開かない
スパムメールに限らず、見覚えのない相手からメールが届いた場合は、要注意です。大手企業からだということで信用してしまい開いてしまうと、マルウェアに感染したり、デバイスが乗っ取られてしまう可能性があります。通常、大手企業が個人情報を入力するようにメールで催促することはほとんどありません。いかにも怪しいタイトルやメールアドレスから送られてきたメールは、決して開かずに削除してしまうのが賢明といえるでしょう。
URLを安易にクリックしない
受信したメール内にあるURLをクリックすることは危険です。もし、クリックして偽のウェブサイトへアクセスしてしまうとマルウェアへの感染や個人情報が盗まれる可能性があるため、メールの送り主が大手企業だったとしても身に覚えのない場合は安易にクリックしないようにしましょう。
添付ファイルを開かない
見知らぬ相手から届いたメールには、ファイルが添付されている場合がよくありますが、開いてしまうとマルウェア感染などの危険性があります。添付されたファイルを開くのが不安な場合は、添付ファイルを開く前にウイルス対策ソフトのウイルススキャンを実行するなどすることをおすすめします。
友人からのメールの内容に違和感を感じたら要注意
サイバー犯罪者がメールアドレスを乗っ取って友人になりすまして偽の添付ファイル付きのメールを送ってくる場合もあります。メールの内容が少しでもおかしかった場合はメール以外の連絡手段を使って友人に直接連絡して確認するようにしましょう。
メールアドレスを入念にチェックする
たとえ、大手企業から届いたメールの場合でもスパムメールの可能性があります。メールアドレスをよく確認すると本物と異なる場合があるため、特に個人情報を要求してくるような内容のメールを受け取った場合は、会社に問い合わせて事実確認するようにしましょう。
迷惑メール防止対策を導入する
各メールサービスが提供している迷惑メール防止対策を導入することで、スパムメールを含む迷惑メールをフィルタリングでき、受信ボックスに届かないように設定することができます。また、通信キャリアやサーバーなどにも同様のフィルタリングサービス機能があるので使用してみてもよいかもしれません。
信頼性の高いセキュリティ対策ソフトを導入する
スマホやパソコンなど複数のデバイスを利用している場合、セキュリティ対策ソフトを導入することで全てのデバイスを保護することができます。なかでもオンラインセキュリティ業界で多くのユーザーから支持されているマカフィーが提供しているマカフィー+を導入することで、クリックする前に危険度を色分けで知ることができるウェブ保護機能やマカフィー詐欺SMS検知機能など優れたセキュリティ対策機能を利用することが可能になり、オンライン上での安全性をより高めることができます。
スパムメールの被害に遭った場合の対処方法
こちらでは、万が一スパムメールの被害に遭ってしまった場合の対処方法をいくつか紹介します。
すぐにIDやパスワードなどの認証情報を変更する
万が一、SNSなどオンラインサービスのアカウントが乗っ取られた場合は、サイバー犯罪者のアクセスを防ぐためにも、なるべく早く各オンラインサービスのアカウントのパスワードなど設定を変更することが重要です。なお、パスワードの再設定する際には大小英字、数字、記号などを使って推測されにくい複雑なパスワードを設定するようにしましょう。
他のサービスやアプリとの連携を解除する
スパムメールによって特定のサービスのログイン情報や登録している個人情報が流出してしまった場合、流出した情報を使っている他のオンラインサービスやアプリへの被害を防ぐために連携を早急に解除しましょう。例えば、Googleアカウントが流出した場合は、ログインする際にGoogleアカウントを利用しているサービスとの連携を解除することが必要です。
被害に遭ったサービス提供元の会社に連絡する
SNSやオンラインサービスのアカウントが乗っ取られた場合、該当するオンラインサービスの提供会社に連絡し、詳細を報告しましょう。会社によってはこのような緊急時の対応方法マニュアルを用意している場合があります。
金融情報が不正利用された場合は利用停止の連絡をする
もし、クレジットカードや銀行口座が不正利用された場合は、すぐにクレジットカード会社や金融機関に連絡し、利用停止手続きをとりましょう。
警察に被害を届け出る
金銭的な被害や個人情報の漏洩など、スパムメールによって何かしらの被害を受けた場合は、警察に被害届を出しましょう。各都道府県の警察には、サイバー犯罪対策専門の部署があるため、有効的な解決方法を提供してもらえる場合があります。
セキュリティ対策ソフトを使ってデバイスをスキャンする
もし、お使いのデバイスがウイルスやマルウェアに感染している可能性がある場合は、セキュリティ対策ソフトに内蔵しているウイルススキャンをすることで除去することができるかもしれません。
デバイスを初期化する
ウイルススキャンなどを実行してもデバイスが直らない場合は、デバイスを初期化することで工場出荷時の状態に戻るので全て除去することができます。
まとめ
今回は、スパムメールの仕組みをはじめ、被害に遭わないための対策や被害に遭った場合の対処法について解説してきました。スパムメールまたは迷惑メールは、インターネット上でメールサービスを利用している限り、遭遇しないことはほぼ不可能に近いですが、上記で紹介した対策を実行することで極力避けることができます。また、万が一被害に遭った場合でも、あせらず迅速に対応すれば被害を最小限にとどめることはできます。スパムメールによる被害を受けないためにも普段から予防策を徹底しつつ、マカフィー+のような優れたセキュリティ対策ソフトをお使いのデバイスに導入することで、より安心してメールを利用できるようになるでしょう。